一戸建てとマンションの違いがより如実に表れるのは、大地震によって倒壊、あるいは半倒壊の被害を受けたときである。一九九五年一月に起こった阪神淡路大震災では、地盤のゆるい地域に建つ古い木造住宅が大きな被害を受けた。しかし、鉄筋コンクリート製のマンションも無傷だったわけではない。大きな被害を受け、最終的に取り壊されたマンションが何棟もあった。それらのマンションに住んでいた人々はどうなったのだろう。当然、管理組合を中心に「建て替え」の声が上がった。
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資金的に余裕のある住人や投資目的で所有していたオーナーは、一刻も早く建て替えたいと考える。しかし、住人のなかには経済的に余裕のない人もいる。なにしろ、マンションは倒壊しても住宅ローンはそのまま残っているのだ。そのうえ新たなローンなど組めるわけはない。地震保険に加入していても、支払われたのは一世帯あたり三百万円がいい方だった。建て替えに参加できない住人たちは、結局、立ち退かざるを得なかった。区分所有の権利を放棄すれば、まとまった補償金を得られると期待した人もいただろう。ところが「あなたの所有している権利は土地三坪分」と言われて愕然とする。